洗車は続けているのに、車の輝きがパッとしない、ボケた感じが消えない…。

いわゆる車の「くすみ」が解消できない時は「タイムラグ・ケア理論」を学ぶ事をおすすめします。

何も考えず、ただ行う洗車とは比較にならない特別な洗車法を修得すれば、輝きと美しさを取り戻すことができます。

きちんと洗っているのに、スッキリしないのはなぜ?


いつもの洗車作業が終わったあと10歩下がり車を眺めて今日の洗車は完璧と満足する、洗車で一番楽しい瞬間です。

しかし、シャンプー洗車だけでは一見きれいに思えても車の汚れは80%しか落とすことができていません。

シャンプーだけでは落とすことができない残り20%の目に見えない汚れは、残留劣化汚染相と呼ばれています

残留劣化汚染相は繰り返し洗車をしても落とすことができず常に表面に残され、放置したままにしておくと蓄積されて塗装面が持っているツヤや輝きを失わせていきます。

この汚れこそが車のくすみが解消でれない正体なのです。

洗車後にくすんだ印象を感じたら要注意

それは、目に見えなかった残留劣化汚染相がすでに見えるレベルにまで到達してしまったという警告シグナルです。

この上からどんなに高性能のワックスやコーティング剤を施しても、光沢や効果を発揮することはできません

さらに悪化すると塗装自体が劣化し、一般の人ではどうにも元に戻すことができない状態になってしまいます。

ツヤ、光沢を復活させる「タイムラグ・ケア」とは

時間経過とともに起こる車の傷みは避けることができない自然な加齢(エイジング)現象です。

塗装面の痛みを放置したままにしておくと、車の美しさは確実に劣化が進みます。

それを自分でコントロールでき、さらに車が受けるダメージをはね返すことができる力をつける方法が「タイムラグ・ケア」です

これを理解すると、くすみや傷の進行を確実に抑えることができます。

まずは“くすみ”の原因、残留劣化汚染相を知ろう

残留劣化汚染相とは普通のシャンプーでは洗い流すことができない手強い相手だと認識して下さい。

残留劣化汚染相は、固着したもの、変質・劣化したもの、その複合タイプの3つに分類されます。

①固着汚染型


車の周辺環境が原因でおこるこびりつきの汚れです。

路上のピッチタールのような油性の汚れが酸化して固まったもの、イオンデポジット、鉄粉、塗料などが付着して汚れとなります。

また、はがれかかった古いワックスの断片などの本来は車を保護するためのケミカルも、役目を果たし終えると汚れの部類となります。

最初は点の汚れでも時間の経過とともに蓄積し、密度を増して面の汚れになります。広範囲に渡って微細に固くこびり付いているため、除去作業は大変です。

②変質劣化型


ボディーやパーツの素材がその耐久性を超えた紫外線や熱、潮風などの環境におかれることで、酸化や腐食がゆるやかに進行する汚れです。

塗装面がまだらに親水性に変化したり、色艶の低下、ガラス表面層の劣化、樹脂パーツの白ボケ、メッキパーツの光沢の鈍化などがあります。

これは、車を普通に実用していても、これはある程度避けられないものです。素材が化学変化を伴って変質や劣化したダメージなので、復旧するためには変質した層を除去する必要があります。

③混在型


固着汚染型のこびり付きが原因で変質劣化型のように化学変化を起こして素材を劣化させる汚れで、汚れの層を複雑化させます。

融雪剤によるサビや酸化クレーター、洗剤残カスクレターなどが、気温や紫外線などの影響で突発的で短時間のうちに大ダメージに進行します。

混在型の残留劣化汚染相を起こす要素は洗うと落とすことができる汚ればかりです。

ケアの遅れや不十分さが原因のため、気が付いたらすぐに洗い流す習慣を身につけましょう。

ボディーやパーツの隅々に目詰まりしたコンパウンドやワックスがこびり付いて酸化や劣化を起こし、車を侵食する汚れにつながります。スティックなどでかき出して、残留させないようにしましょう。

汚れない車に変化させる「タイムラグ・ケア」を学ぶ

見えない汚れに達する時間の隙間を攻める!

車に大きなダメージを与えてしまう残留劣化汚染相のほとんどは単独ではなく、複数の汚染相として同時進行で起こります。

上記で説明した3つのタイプには「時間的要素」という共通の性質があります。

どのタイプも最初に付着した際にすぐに車が傷む原因になるわけではありません。時間が経過し蓄積されて初めてくすみや傷として目に見えるようになります

この“見えない汚れ”から、“見える汚れ”になるまでの「タイムラグ」を利用して対する策ことが「タイムラグ・ケア」の基本理論です。

繰り返すことで確実に除去できる


こちらの図が「タイムラグ・ケア」で推奨する理想的な洗車スケジュールです。

縦軸は車の汚れレベルで、数字が大きくなるほど目に見えない汚れが少ないことを示しており、レベル5はプロの処理並みのキレイ度となっています。

図中の初回の車は初めての洗車が完了した時点を示していますが、レベルが1から4ぐらいまで一度に増えています。

これは一回の洗車で相当の残留劣化汚染相を除去することができるということです。

一度でレベル5にはならないのは、目に見えるレベルまで進行してしまった残留劣化汚染相を一回の洗車でレベル5まで取り除くことは不可能だからです。

凝り固まったヨゴレを無理にはがそうとする必要以上の洗車は塗装面を傷めるだけで何のメリットもなく、取り返しのつかないことになることもあります。

はやる気持ちをぐっと抑えて、正しい洗車法を繰り返しましょう。ゆっくりとかつ正確に拭き取る感じで続けるのが、最終的には最短距離となります。

洗車の間隔は段階的に長く変化


上記グラフの横軸は洗車のタイミングを表しています。洗車をした車もしばらく乗るとまた様々な汚染を拾って汚れてしまいます。

しかし、日常的に洗車をする必要はありません。基本のケアを行いながら、タイムラグのタイミングを待ちましょう。

グラフ値が落ちてきた2週間目くらいに2回目の洗車のタイミングとなります。

このタイミングで洗車を行うことで、グラフのように初回よりも仕上がりのきれい度がアップします。

同様に、また時間が経過して3週間目が3回目、4週間目が4回目のタイムラグチャンス、キレイ度はこの時点でレベル5に到達します。

タイミングを間違えないように洗車を続けると、5回目以降は3か月毎に洗車を行うだけでよくなります。

なぜ最終的には3ヶ月に一度の洗車でキレイになるの?


正確な洗車を繰り返して残留劣化汚染相が車の表面から取り除かれると、次に汚れが付着しても簡単に落とすことができるようになるためです。

汚れをこびり付かせない持久性が車に備わるため汚染相は再発しにくくなり、基本ケアを定期的に続けるだけで十分である期間が徐々に長くなっていきます。

最終的には2ヶ月に一度の洗車でこの状態を維持することができる状態に達することができます。

汚れない車を目標にして

「タイムラグ・ケア」を実行している車は、汚れを落としやすい汚れない車へと近づいていきます。

車は乗車すると必ず汚れます。街を走ったり海や山を駆け回ったりすると、至るところで必ず汚染物を拾ってしまいます。

だから車に乗らないというのは本末転送、思いのままに走って正確なケアを行えばいいのです。

汚れは汚れとして残ることもなく、車はすぐにきれいな状態に戻ることができます。

走る楽しさを知っている方、車とともに出かけることを楽しんでいる方のために「タイムケア・ラグ」はあります。テクニックを修得して、汚れない車を目指しましょう。